事業内容
次のような事業を行っています。
T 普及事業
1.機関誌「畑地農業」の発行
(1)月刊「畑地農業」の発行
1957年(昭和32)「畑地かんがい」の名称で発刊され、1963年(昭和38)には「畑地農業」と改称し、以降約60年にわたって毎月発行しています。
畑地かんがい及び畑地基盤整備に関する最新技術情報の提供、交換意見、提案、関係施策情報、論文発表、調査報告等の場として関係各界の技術者、行政官、研究者に広く活用いただいています。
- 年単位の契約となっており、年間購読料は次の通りです。
企業・団体: 年間10,380円(税込)・・・申込書 購読タイプ(A)
個人: 年間3,760円(税込)・・・申込書 購読タイプ(B)
※公的機関からお申込みされる方へ - 「畑地農業」バックナンバー
1991〜2000 2001〜2010 2011〜 - バックナンバーが必要な方はこちらへお申し込みください。
- 「畑地農業」執筆要領
2.研究集会の開催
(1)第53回 畑地かんがい研究集会(令和5年度)【第54回畑地かんがい研究集会は令和7年度開催予定です】
畑地かんがいに関する最新の技術情報や課題、関係施策の動向などをテーマに実施しています。畑地関係の行政、土地改良区、企業(設計コンサルタンツ、建設会社、かんがい機器メーカーなど)の技術者、並びに研究者の方々に参加いただいています。
平成22年度より隔年開催となっております。
平成29年度は佐賀市で開催しました。
令和元年度は東京都(研究集会)、千葉県及び茨城県(現地研修会)で開催しました。
令和3年度は新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から開催を中止しました。
令和5年度は青森県で開催しました。
3.畑地かんがい技士及びかんがい技士補資格
(1)資格の性格
畑作振興畑作振興に不可欠な要素である畑地かんがいは、栽培する作物、土壌、地形、気象、営農等の基礎的知識とかんがい施設の計画、設計、施工、維持管理にわたる高度で幅広い技術が要請されます。
本振興会では、畑地かんがいに関するこうした知識や技術を有する技術者を養成し、「畑地かんがい技士」並びに「畑地かんがい技士補」として認定・登録する制度を設けています。なお、「畑地かんがい技士補」資格については、平成22年度より新たな募集を中止いたしました。
登録者は、畑地かんがいに関する高度な技術を有する専門家として社会に貢献することができます。
(2)畑地かんがい技士養成講習会の開催
畑地かんがい専門技術者の養成を目的に,、毎年一回開催しています。講習終了後に試験を行い、一定以上の成績を得た方を登録有資格者として認定します。
- 畑地かんがい技士養成講習会
- 畑地かんがい技士補養成講習会(平成22年度以降は中止しました。ただし、畑地かんがい技士補資格は存続します。)
(3)認定・登録と更新
認定を受けた方は当会に登録することによって、畑地かんがい技士、畑地かんがい技士補の資格を有することになります。登録時期は、3月1日及び10月1日です。登録の有効期限は5年ですから、その間に更新が必要です。
(注) 登録資格認定試験に合格しただけでは畑地かんがい技士として登録されませんのでご注意ください。
4.畑地農業関係図書の出版・販売及び関係資料の収集・提供
畑地かんがい,畑地基盤整備に関する技術書を編集・出版しています。
U 調査研究事業
国、地方公共団体、その他の団体からの委託を受け、畑地農業基盤整備実施上の諸問題について事業ごとに、学識経験者からなる委員会を組織して調査研究を行い、問題解決の方策等について提言を報告書に取りまとめ委託者に報告します。最近実施した調査研究の課題は次に示すように幅広い分野にわたります。
1.栽培、経営
- (1)かんがい効果の算定、作物の選定、作付けメニューの提案
- (2)かんがい時期と栽培方式(ハウス、マルチ、雨よけ、露地等)の検討、高齢化 に対応した畑かん方式の検討
- (3)用水の多目的利用(営農、防除、除塩、除灰、温度調節等)の検討と散水機器の改良実験
- (4)農産物の市場対策、産地育成対策、攻めの農業計画(輸出、ブランド化、農商工連携(6次産業化)、都市農村交流、安全・安心、後継者育成)
- (5)農家経済実態調査、畑地耕作放棄の要因分析と対策の検討
作物の高温障害対策のため、かんがい施設を利用した灌水による畑面の温度調節機能調査・研究(マルチ栽培によるレタス畑 H20年7月)
2.畑地かんがい計画
- (1)消費水量等計画諸元調査
- (2)水利用実態調査、水源計画、地域水資源有効利用調査
- (3)節水かんがい計画、かんがい方式の選定
- (4)水質保全・改善策の研究など
3.農地造成、保全計画
- (1)農地造成による流出量の変化の検討
- (2)土壌保全、防災対策の提案
- (3)区画、勾配、道路・用排水路の配置等基本方針の提案
- (4)熟畑化実験、土壌改善対策
4.畑地かんがい施設計画
- (1)パイプラインの最適計画(路線、管径、管種)の作成
- (2)調整施設(調整池、ファームボンド)の配置、容量等の基本計画
- (3)末端かんがい施設の基本計画
- (4)散水機器の改良
- (5)水理システムの提案、改善案
- (6)水管理施設の基本計画の提案
- (7)水管理組織と運営の基本計画の提案
- (8)省エネルギー(風力、水力、太陽熱等の利用)計画の提案
- (9)ストック・マネージメント(畑かん施設経年変化・維持管理・補修・更新)など
V かんがい用資器材性能検討事業
当会会員の会社が新たに開発した資材、器具、機械等の性能について試験を行い、更に必要があれば、改良案を提案します。今までに各種調整バルブ、各種末端散水機器、散水ホース等の開発改良、ラバーシートの利用開発等々,多くの製品について検討事業を行い、全国で利用されています。
W 海外学術調査交流事業
国際技術交流の一環として、国際潅漑排水会議(ICID)に協力すると共に、国際会議への出席旅費の援助、学術調査団への派遣費の補助を行います。又、発展途上国等の研修員への便宜供与、その他の支援活動を行います。